感染症情報(今、流行している病気)60
【3月3日~9日】までの間、はすい小児科で診断した感染症の人数です。
① 感染性胃腸炎 32人
② RSウイルス 8人
③ ヒトメタニューモウイルス 6人
④ 新型コロナ 2人、インフルエンザ 2人(A型 1人、B型 1人)
⑥ 溶連菌 1人、手足口病 1人、突発性発疹症 1人、アデノウイルス咽頭炎 1人
感染性胃腸炎はノロウイルス、ロタウイルス、腸管アデノウイルス、サポウイルス、アストロウイルス等さまざまなウイルスが原因になります。ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスのみ抗原検査ができます。しかし、以下に述べる理由により、通常検査をすることはありません。①どのウイルスがでても治療や対処は同じ②ノロウイルスの場合、陽性率は7~8割のため見逃し例が多い③サポウイルス、アストロウイルス等の検査ができないウイルスが原因の2~3割を占める④ノロウイルスに感染するとウイルスが1か月以上便からでるので以前に感染したウイルスが残っている可能性がある⑤アデノウイルス咽頭炎に感染後も数か月から数年間、ウイルスが便に排出されることがある。
時々「保育園から検査をするように言われました。」と言われるお母さんがいます。はすい小児科では理由を丁寧に説明して抗原検査はおこないません。ただし、入院例(重症例)、食中毒が疑われる集団例、家族が食品関係の仕事をされている方などには検査をおこなうことがあります。以上内容の一部は「厚生労働省 抗微生物薬適正使用の手引き 第三版」にも記載されています。はすい小児科だけでなく、多くの小児科専門医が実践しています。